血管が血管でなくなる

マクロファージが先祖帰りを起こすというのはどういうことなのでしょう。

マクロファージは顆粒球やリンパ球とともに白血球の一種です。全身に分布しています。

マクロファージは存在する場所によって形が違います。たとえば脳に存在するマクロファージはグリア細胞、肝臓にあるマクロファージはクッパー細胞など名称が変わってきます。

それらは貪食能で異物をそのまま飲み込んだり、炎症があればその場所に駆けつけて処理もします。そして顆粒球が関わってできた化膿性の炎症にはマクロファージが排泄または吸収をします。

また異物が入ってくると抗原と認識し抗体を作って作用する白血球のリンパ球は、マクロファージがサイトカインという物質を出しリンパ球に行動の命令を出して初めて活動できます。サイトカインには何種類もあり、マクロファージは様々な異物にあったサイトカインを正確に選び出すのです。

このマクロファージの守備範囲は広く、マクロファージがコントロールしているのは実は白血球内だけではないのです。

寿命の終わった赤血球もマクロファージが処理しています。血小板で作られた血液凝固物もマクロファージが吸収・排泄して、後始末もすべて引き受けているのです。また、赤血球も血小板もすべての血球細胞がマクロファージから進化したものなのです。マクロファージが血球を流すために管になったものが血管内皮細胞です。

無理のかかる生き方を続けていると、この血管内皮細胞がマクロファージに戻り、管であることを辞めてしまうのです。

そのために、管が破れそうになると動脈瘤ができ、そのコブがいつかは破裂します。これが先祖帰りといっているもので、細胞には、強いストレスが加わると昔の状態に戻るという、先祖帰りの性質を有しているのです。