リンパ球がデータ保存
はしかやおたふく風邪にかかると抗体ができます。子供のときにかかるとその後かかることはありません。白血球の免疫でもある抗原抗体反応によるものです。
白血球の中のリンパ球は小さな異物が体に侵入すると抗原と認識し、抗原と戦う抗体にくっついて捕えます。これが抗原抗体反応で、抗原抗体反応が起きるはしかやおたふく風邪では、一度かかるとそれらのウィルスをリンパ球が記憶していることになります。
リンパ球にも「T細胞」、「B細胞」、「NK細胞」、「胸腺外分化T細胞」の種類があり、記憶に関係する種類はT細胞とB細胞です。
はしかやおたふく風邪のウィルスである抗原に対して、抗体を作るのがB細胞、そのB細胞に抗体を作るように命令するのがT細胞です。NK細胞と胸腺外分化T細胞はウィルスなどの抗原抗体反応には直接関わらず、体内で発生した異常細胞、主にガン細胞などを攻撃する役目を持っています。
どのように記憶するのかというと、ウィルスが入ってくると、マクロファージがリンパ球に指令を出します。マクロファージからは抗原によって違ったサインが出されます。そのサインがインターフェロンやインターロイキンなどのサイトカインと呼ばれるもので、50種類ほどのサイトカインがあります。
このサイトカインをリンパ球のT細胞の表面にある受容体で受け、抗原を認識したT細胞はB細胞に対し抗体を作る指令を出し、B細胞が接着分子(免疫グロブリン)で抗体をいくつも作り、作った抗体で抗原と戦うわけです。戦うことで、抗原の記憶はリンパ球に残ります。
こうした順番で記憶が残るために、次にはしかやおたふく風邪のウィルスに出会うと、記憶に従って大量の抗体をすぐに作るため2度目はかかりません。人為的にこうした抗体を作ったものが、はしかやおたふく風邪のワクチンということになります。